"おシゴトですのだ"

 9月中旬にこちらへ来てからというもの雨が続いて冬のように寒かったってのに、現地の人の言う通り、10月の声を聞く(聞こえるわけないが)くらいから一気に暖かくなった。そのことを予め知っていたかのように、10月3日、Oリーダーが結婚式を挙げているまさにその日、マドリード日本人会恒例・秋のソフトボール大会が開催される。ダンナに連れられ私も参加、これもおシゴトのうち。

ともに阪神タイガースのユニフォーム(ダンナはビジター用、私はホーム用。おかげで「阪神さん」と呼ばれる羽目に。)を着た我々が所属するチームは、その名も「マドリード日本人商工会チーム」。どうだかっこいいだろまいったか。他には、日本人学校の生徒・先生のチームがいくつかと、サッカー全盛のこの国には珍しいソフトボールチームなど。今回、超強豪というキューバチームが参加していないのが淋しい。

今回、日本人商工会チームのメンバーは約20人。飲食系が7割。東京ではある種の人々が集まってきて有名店だったのになぜかマドリへ移ってきたという居酒屋さん、その他日本食レストラン、とうふやさんに日本食専門店。お陰で昼食は豪華そのもの。他は、旅行系、指圧系、皮革系など。中には、27年前にマドリ郊外へ移り住んできたという画家さん親子(ともに画家なのよ!)という意外な職種も。とにかく皆さん個性が強くて、圧倒される。このヘベレケな国に定住するならこのくらいないとあかんのやね、と勝手に納得。

ルールで女性2人をスタメンに入れなきゃいけないらしく、これまでDHしかしたことのない私がライトの守備に。もうひとりの女性はキャッチャー。1,2塁間を抜けてきたライトゴロをみぞおちで止めて、無事終了。ベンチに戻ってキャッチャーの女性と話しはじめる。

彼女(Kさん)は偶然にも同い年。静かそうな雰囲気だったが、このヘベレケな国に長い間住む人がそんな人であるわけはなく、やはり高校を卒業した翌日にこっちの大学の門を文字どおりにくぐり、言葉もわからないのにキャンパス内にいた人をつかまえてなんとか入学の手続方法を聞いて入学し、数年のうちに教師の資格を得たというつわもの。現在はこっちの人と結婚し、お姑さんやお舅さんと同居しているという。完敗、乾杯!


 みぞおち痛に悩まされつつ、翌日からは久々にライター業に復帰。もちろん、これまでもお世話になってた日本の会社。原稿をメールで送り、ゲラチェックの必要があればFAXを送ってもらう。いやぁ、通信っつーのは、便利やねぇ。今世紀のキーワードは通信だ、と世紀末の今日に生きてしみじみ思う。発明してくれた皆さんに感謝。お陰で、こんなヘンピなとこにいてもおシゴトできます。

ただ、こっちのプロバイダの不安定さったら。繋がらない、繋がっても受信できない、受信できても送信できない。夜11時半のac.jp状態が続くかんじ。日本相手のシゴトじゃ許されないっつーのに。インターネットに国境はないなんてウソだね、スペインとの接点にはなかなか越えられないピレネー山脈が横たわってるよ。あぁ、そういえばナポレオンが言ってたよな。「ピレネーを越すとアフリカだ」って。

アフリカ大いに結構、G7に入れなくったって構わないやい。 「グローバル・スタンダード」だってスペイン語読みしたら「グロハル・エスタンダー」なんて「次は、五反田〜」みたいな言葉に(たぶん)なっちゃうんだから。だいたい、そのナポレオンに対して、世界ではじめて抵抗したのがマドリっ子なんだから。興味がある人は、スペイン史をのぞいてみてね。



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