【観光】
国立公園に指定されているこの湖は、野鳥の宝庫であり、また伝統的なウナギと米の名産地。そして、スペインを代表する料理の発祥の地でもある。
バレンシアの中心から南へ17kmの地点にあるアルブフェラ湖は、一部を海と接する汽水湖(淡水と海水がまじり合った湖)。湖やその周辺は数多くの野鳥の生息地であり、一帯は国立公園に指定されている。湖ではウナギの養殖と、米の栽培が行われている。遊覧船で、湖を一周することができる。
観光の中心となる村は、El Palmar「エル・パルマール」。ここはパエージャ発祥の地として知られ、広場や道沿いは米料理をメインとするレストランが軒を連ねている。また、湖沿いには広い敷地を持つ高級レストランも点在していて、バレンシアの市民や観光客が、湖を眺めながら美味しいパエージャを食べようと、日帰りで訪れることも多いとか。
【名物料理】
なんといっても、パエージャ。他の米料理も美味しい。またウナギも名物。
エル・パルマールは、パエージャ発祥の地として知られる。そもそもはここで米を作っていた農家が手近な材料で米を煮込んだものらしく、元祖パエージャの具は、Conejo「コネホ」(ウサギ)、Caracol「カラコル」(カタツムリ)、Judia「フディア」(インゲン豆)といわれる。
このあたりのレストランでは、そんな田舎風パエージャから、Mixta「ミスタ」(ミックスパエージャ、鶏肉とエビと野菜など)、A la Marinera「ア・ラ・マリネラ」(魚介類だけのパエージャ)まで、様々な種類を用意している。町は小さいので、いくつかのレストランで店外に張り出されているメニューを見てまわってから、気に入ったところに入ってもいいかもしれない。
その他の米料理としては、Arroz a Banda「アロス・ア・バンダ」(ブイヤベースで似たおじや風の汁気が多いごはん)、Arroz con Bogavante「アロス・コン・ボガバンテ」(ロブスター入りのおじや風)などがあり、どれも美味。パエージャより汁気が多くて油分が少ないので、胃にも優しい。
米料理はどれも、ちゃんとした店なら注文してから炊き出すので、小一時間は待つと思った方がいい。私が行ったときは時間がなかったので、ウェイターに相談するとSopa de Arroz「ソパ・デ・アロス」(米入りスープ)を用意してくれた。これはあらかじめとってあったブイヨンスープで米を煮たものだったが、しみじみと美味しかった。
また、ウナギの養殖でも知られるこの一帯なので、Anglas「アングラス」(ウナギの稚魚)を頼んでもいいかもしれない。スペインでは、ウナギを稚魚の状態で食べる。一般的な調理法は、はニンニクとトウガラシを効かせたオリーブオイルで炒めるというか煮るもの。超高級料理で、一皿あたりの単価としてはスペインでも1、2を争うのではないかと思う。ただし料理としては、北部バスク地方の名物となっている。
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パエージャは、専用の鉄鍋(パエジェラ)で供される。