【歴史】
バスク地方の豊かさを支えてきた、スペインの重要な工業地域。その後停滞するが、近年はデザイン性に着眼した町興しに取り組み、成功している。
ビスケー湾に面した良港をもつビルバオは、14世紀、羊毛と毛織物の輸出拠点として作られた。19世紀半ばに北西部の鉱山で鉄の採鉱が始まってからは工場が次々に建設され、一躍スペインの重化学工業の中心地として発展を遂げる。
その後20世紀後半になると成長が停滞、町の雰囲気も寂れかけたものの、95年に世界的なデザイナー、ノーマン・フォスター卿による地下鉄が開通。さらに同時に誘致を試みていたグッケンハイム美術館が97年にオープンし、町の新しい目玉となっている。
ちなみに、ここに本拠地を置く銀行BBVA(Banco Bilbao Viscaya -Argentaria、ビルバオ・ビスカヤ銀行に、近年アルヘンタリア銀行が合併。発音は「ベ・ベ・ウベ・アー」)は、スペイン最大の銀行である。ビスカヤというのは、ビルバオを県庁所在地とする県の名前。
【観光】
世界で4番目のグッケンハイム美術館には、国内外から観光客が訪れる。
鉱山王として知られるグッケンハイム家のソロモンのコレクションを展示するグッケンハイム美術館は、ニューヨーク、ベニス、ベルリンに次いでビルバオにオープンした。コレクションはもとより、アメリカを代表する建築家フランク・ゲーリーがデザインしたユニークな建物の外観を見るだけでも楽しめる。
旧市街は、14世紀にできた部分。カテドラルや、バスク考古学と民族学と歴史の博物館などがある。
【名物料理】
フランスの影響が強いバスク地方は、スペインでもっともグルメな土地として知られる。
山海の豊かな食材と、フランスの影響を受けた繊細な調理法で作られるバスク料理は、誰もが認めるレベルの高さ。スペイン版「料理の鉄人」として知られる(または出来合いのスープのブリックパックのパッケージに写真が出ている)4人のシェフも、すべてバスク出身。
どれを食べても美味いと唸る、というのがバスク料理の最大の特徴なのだが、それではなんの説明にもならないので、ご当地の名前がついた代表料理をふたつ。
ひとつはAngulas a la Bilbaina「アングラス・ア・ラ・ビルバイーナ」(ウナギの稚魚のビルバオ風)。これは土鍋にオリーブオイルとニンニクとトウガラシを入れたな中でウナギを炒めるというか煮るもので、木のフォークで熱々の鍋からじかに食べる。クリスマスの定番料理だったのだが、稚魚が獲れなくなったとかで、現在ではスペイン料理でもっとも高級な料理となってしまっている。もちろんクリスマス時期にはさらに高くなるので、スーパーではスリミを使ったニセモノが出回っている。料理が出されたとき、「目玉があれば本物、なければスリミ」と、一般的に言われている。(「スリミ」はスペイン語化しているので、surimiで通じる)
また全国的に食べられるBacalao「バカラオ」(塩漬けのタラを戻したものが多い)だが、Bacalao a la Vizcaina「バカラオ・ア・ラ・ビスカイーナ」(タラのビスカヤ風)といえば、トマトベースに赤ピーマンも加えた赤色のあっさりしたソース。同じバカラオを白色のソースで仕上げたBacalao al Pil-Pil「バカラオ・アル・ピル・ピル」(タラのピルピル)も、忘れてはならない。
ワインなら、地元のChacoli de Vizcaya/Bizkaiako Txacolina「チャコリ・デ・ビスカヤ」と、Chacoli de Guetaria/Getariako Txakolina「チャコリ・デ・ゲタリア」がともに白ワインを生産している。赤ならわりと近くのRioja「リオハ」がスペインを代表する産地だが、とくにRioja Alavesa「リオハ・アラベサ」はバスク州内アラバ県になる。
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市内のあちこちにバカラオ屋が